ALTAR BOYZ Team LEGACY_2017/02/06夜_初日

中央上手ブロックにて観劇。

 

 「芸」ってこういうことか、と感じた。ゴールドが心が命令すると身体が動く「技」なら、レガシーは頭が命令する前に身体が動いている。初演からALTAR BOYZを背負ってきたキャストのしなやかな強さと、重ねられた年月がもたらす信頼関係の美しさを観た。

 ALTAR BOYZの楽しさは、やはりメタ発言的な、観客と演者を隔てる、見えない薄い幕のような教会境界が、時々崩壊するところにあると思う。それは客降りやSomething About Youのような客いじりのシーンだけでなく、レガシーにおいては台詞が常に客席に向かっている。良い意味で全員が誰かがなんとかしてくれると思っていて、観客も手放しで浄化されれば良い。

 それにしても私はやっぱり良知真次さんの歌と動きが大すきだ。I Believeは、締め括りには完璧過ぎる説得力だった。ラストのメドレー、レガシーを祝福するような黒とゴールドの衣装は全員に似合っていて、ALTAR BOYZという作品に出会えて本当に良かったと思えた。

 

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ALTAR BOYZ Team GOLD_2017/02/05夜

後方上手ブロックにて観劇。

 

 2回目のゴールドは後方から。通路席はとても観やすかった。ただ1日2公演ぶっ続けのラストだったため、やはり苦しそう。だがあくまで今回の公演は彼らのツアー最終日。この疲労感こそリアルかも、などと思えてしまえるのだからファン心理は恐ろしい。

 後方席のためストーリーを俯瞰する余裕ができ、改めてALTAR BOYZという作品の主線の無駄のなさに舌を巻いた。各メンバーの持ち歌と魅せ場があり、それぞれの関係性も描かれる。それでいて彼らは進化成長する……たとえキャストが変わったとしても、この作品は繰り返し観たいと思える。とはいえ私にとってのALTAR BOYZは今回のゴールドチームなのだと確信して、終演後、またチケットを増やした。

 初日以来、オリジナルキャストの音源しか手に入らない現実に打ちのめされている。英語の響きは素晴らしいし、やはり言葉とリズムがぴったりなのだけれど、お願いだから今回の公演を繰り返し聴けるようにして欲しい。

 

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ミュージカル『手紙』_2017/02/05夜_東京千秋楽

中央上手ブロックにて観劇。

 

 あれから数日経つのに、まだ引っかかりがある。その時点で作品としては優れていたのだと思う。だが途中から、スーツ姿のもっくんカッコいいな、しか考えていられなくなったのも事実。日常のすぐ横にある落とし穴の淵を、転びながら歩くような作品だった。

 唯一の救いは、藤田玲さん演じられる祐輔の存在。突如犯罪者の家族として生きなければならなくなった主人公・直貴を、付かず離れずの素晴らしい距離感で支え続けてくれる友人だ。あんな友人を持っている旦那が欲しい。祐輔は直貴の味方。そう単純に納得できたのは、やはりミュージカルだからか。

 その日の夜はALTAR BOYZも観た。午前中に「天国も地獄もない、目の前の現実」という実に複雑なテーマを突きつけられた後に、「ぼくらが導いてあげるよ!!」という天国の叩き売りだったので、先に手紙を観ておいて本当に良かったと思った。もしも逆の順番で観ていたら、耐えられなかったかもしれない。

 

ミュージカル『手紙』2017 OFFICIAL WEB

ALTAR BOYZ Team GOLD_2017/02/03夜_プレビュー公演

前方上手ブロックにて観劇。

 

 大山真志さんを観たくて急遽行った。新宿FACEは初めてで、まさかあそこにあるとは思わなかった。あの劇場で観てしまうと、Club SLAZYへの解釈も少し変わってくるがこれは余談。

 オリジナルキャストの音源は視聴済みだったが、とにかくスピード感に圧倒される。2時間があっという間で、笑いはもちろん、途中で泣けてしまうシーンもある。とにかく開演前は1ミリもかわいいと思わなかった羊のパペットを、終演後にダッシュで買いに行くハメになるのだから生の舞台は恐ろしい。

 マシューはまさにリーダーになるために生れて来た存在感、そして図抜けて歌が上手くて、マークお嬢様のソロはみんなに優しくて、フアンはチャーミング、ルークは下品になり過ぎず、アブラハムは良い意味で他の4人とは一線を画していた。今回の2チーム構成は素晴らしい試みであるし、チケットを増やしておいて本当に良かった。まさに「浄化」、帰り道の足取りが軽くなる作品だった。

 

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ミュージカル『しゃばけ』_2017/01/29夜_千秋楽

前方センターブロックにて観劇。

 

 ドラマ版が楽しかったなあ~くらいの気持ちを抱きながら鑑賞。谷原章介さん演じられる仁吉が原作通りだった記憶。原作も読んでいたが、細かなところは忘れてしまっているため展開が読めない面白さはあった。

 衣装がとても凝っていて、季節感が不明だったが素敵だった。特に屏風のぞきの衣装は赤と白の正方形のパッチワークになっていて、しかもスパンコールがついている布や、ちりめん、ビロードのような布など、素材感がいろいろで美しかった。墨壺のメイクも、彼が歪んでしまった形跡を見事に現していた。

 第2弾上演決定は、終演後に急刷りのチラシを配ってアナウンス。最近「もの」として最新情報を得られる快感は得られにくいから、個人的にはとても盛り上がった。あとは願わくば次回作が、妙にある一定の層を意識した内容にならなければと願うだけで、屏風のぞきが出てくれるならば絶対観に行こうと思った。そして今、職場でドラマ版を観ている。

 

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試しにつくってみた

 今年は日記をつけておこうと思って、モレスキンの日記を買った。値段も値段だし、気合いを入れて書き始めたところ、もうすぐ1ヶ月になる。振り返るのがとても楽しい。

 以前から日記を書くのが苦手だった。何冊も何冊もノートを無駄にしたのに、日記を書き始めるのはまっさらなノートが良くて、毎回毎回最初のページに書き込んではいやになった。もしかしたら、日々を記録するのがいやになるような毎日だったのかもしれない。

 社会人になって数年が経ち、舞台へ行くこととロードバイクに乗ることという「イマドキ」っぽいおたく趣味ができた。舞台へ行った後、自分は必ずチケットの半券と感想を記録している。誰にも読まれないだろうけれど、このブログにもそういうことを綴っておきたい。アナログとデジタル、自分の文章にどんな違いが出るのか知りたい。ブログタイトルは『Club SLAZY』の1曲から。明日がくれば、忘れてしまうから、愛なら売るほどあるから。